医学検査
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原著
オーセレックスブラシRTを用いた液状化検体細胞診による口腔内擦過細胞診の検討―当施設における標準化に向けた取り組みと経験―
梅澤 敬鈴木 英璃梅森 宮加三春 慶輔伊藤 聡史廣岡 信一九十九 葉子沢辺 元司
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2020 年 69 巻 2 号 p. 152-159

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抄録

目的:口腔内擦過細胞診の細胞採取と検体処理の標準化および標本の品質向上をこころみた。オーセレックスブラシRTを用いて病巣部を擦過し,CytoRichTM REDを用いた非婦人科用LBC標本作製法であるBDサイトリッチTM(CytoRich: CRTM)法(日本BD)にてその有用性を検討した。方法:2014年3月~2016年3月までの口腔内擦過細胞診を対象とした。オーセレックスブラシRTを用いて患部で5回転させて検体を採取し,先端を専用のBDシュアパスTMバイアルに回収した。標本作製は非婦人科用のCRTM法で行い,全例とも2枚の標本を作製し,パパニコロウ(Papanicolaou)染色とPAS反応を行った。判定は細胞診ガイドライン5消化器2015年度版に準拠し6段階で評価した。PAS反応では真菌の有無を評価した。成績:CR法の検体適正率は99.5%(192/193検体)であった。検体適正192検体の内訳は,NILM:146検体(75.6%),OLSIL:22検体(11.4%),OHSIL:5検体(2.6%),SCC:10検体(5.2%),IFN:9検体(4.7%)であった。検体不適正は0.5%(1/193検体)で,その要因は細胞数過少であった。PAS反応は21.8%(42/193)で陽性を示す真菌を確認した。結論:オーセレックスブラシRTとCRTM法の併用により,採取細胞量と回収率が向上し,口腔内擦過細胞診の普及と細胞診判定の向上に寄与すると考えられた。

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© 2020 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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