医学検査
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症例報告
LC-MS/MSによるイヌサフラン中毒事例からのコルヒチンの検出
魚住 諒田中 彩花神 繁樹的場 光太郎
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2026 年 75 巻 2 号 p. 446-452

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抄録

コルヒチンはイヌサフランに含まれる中毒物質であり,誤食による中毒事例が報告されている。中毒事例においては患者検体から原因物質を検出することが望ましいが,コルヒチンについては検出が可能な臨床検査試薬は販売されていない。また,イヌサフランはコルヒチンと似た分子構造をもつが,毒性の低いデメコルシンも含有しており,中毒事例の解析では両者を区別する必要がある。さらに有毒植物による食中毒では保健所が検査の主体となり,植物そのものや調理物からの検出の報告は多数あるものの,ヒト体液からの検出報告は少ない。本研究では固相抽出カラムを用いた前処理を実施し,高速液体クロマトグラフィー質量分析法によるコルヒチンおよびデメコルシンの検出を行った。クロマトグラフィー分離には逆相カラムを使用し,移動相には0.1%ギ酸水溶液および0.1%ギ酸含有アセトニトリルを用いた。今回の測定方法では保持時間の違いから,コルヒチンとデメコルシンを明確に区別可能であった。また,添加回収試験の結果より,前処理による目的物質の損失はほとんどないことも確認した。さらに作成した検量線は良好な直線性を有しており,コルヒチンを定量可能であることが示された。本方法によって実際に発生した中毒事例より採取した血液,尿および喫食したと考えられる調理物を対象として測定を行い,致死量を超えるコルヒチンを検出した。

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© 2026 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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