思春期青年期世代がん患者に対する看護師の困難感と学習ニーズを明らかにすることを目的とし,看護経験5年未満7名,それ以上の看護師8名を対象に,グループインタビューの手法で調査を行った.看護経験5年未満のグループは【捉えどころのない患者との距離感への戸惑い】【将来ある患者への見当もつかないケア】の困難感を抱き,【経験不足を補う他者の実践や体験からの学び】の学習ニーズがあった.看護経験5年以上のグループは【自律過程にある患者との関わりへの憂慮】【希望を見いだせない患者に寄り添う難しさ】の困難感を抱き【患者が利用できる社会的サポート資源の知識】の学習ニーズがあった.看護経験5年未満のグループは,ケア経験を蓄積する難しさから生じる知識不足や看護実践の自信のなさがあり,看護経験5年以上のグループは,過去のケア経験から生じる不安が関わりの憂慮になっていると考えられた.