2023 年 43 巻 p. 89-98
目的:訪問看護に従事する看護師のInformation and Communication Technology(以下ICT)スキルを測定する尺度を作成し,作成した尺度の信頼性と妥当性を検討する.
方法:2022年5月,訪問看護ステーション1,000箇所の管理者宛てに調査依頼を郵送し,訪問看護に従事する看護師156名を分析対象者とした.調査内容は個人特性,訪問看護業務におけるICT機器使用状況,訪問看護業務に関連したICTスキル22項目とした.
結果:3因子14項目が抽出され,因子1【医療情報を適切に保存・送信するスキル】,因子2【組織的セキュリティに関するスキル】,因子3【有効なパスワード設定と保護に関するスキル】と命名した.Cronbachのα係数は全体で0.91,因子1は0.88,因子2は0.79,因子3は0.76であった.GFIは0.91,AGFIは0.83,CFIは0.88,RMSEAは0.09,SRMRは0.06であった.
結論:本尺度の信頼性・妥当性は許容範囲である.