2023 年 43 巻 p. 622-633
目的:「脳卒中後疲労のセルフマネジメント」の概念を明らかにした.
方法:PubMed,CINAHL,APA PsycINFO,医学中央雑誌から抽出した24文献をRodgers(2000)の概念分析法で分析した.
結果:脳卒中後疲労のセルフマネジメントとは,脳卒中後疲労への適応,改善を果たすために【知識の獲得】【脳卒中後疲労の受け入れ】【ライフスタイル・価値観の変更】【セルフモニタリング】【エネルギーの消耗抑制】【活動意欲の保持】【活動予定の立案と柔軟な調整】【適正な生活習慣】【活動・休息バランスの保持】【生活環境調整】【他者からの理解・支援の要請】【教育・専門家支援の要請】という対処法を用いて,脳卒中後疲労に対処する【主体的な問題解決】のプロセスであった.
結論:脳卒中後疲労のセルフマネジメントは,脳卒中後疲労に対処する主体的な問題解決のプロセスであり,それを支援する介入の開発が期待される.