2025 年 45 巻 p. 581-591
目的:患者から暴力を受けた精神科新人看護師に対するベテラン看護師の支援のプロセスを明らかにする.
方法:精神科経験10年以上・看護管理者・精神看護専門看護師のいずれかに該当する看護師12名に面接を実施し,M-GTAを用いて分析した.
結果:ベテラン看護師は【見えにくい不適応な反応を探る】【孤立しやすさを探る】ことで支援の必要性を判断し,一方で〈言語的暴力被害に対する支援のタイミングを逃す〉ことも経験していた.さらに,【安心して相談できる土台づくり】【隠そうとする感情を受け止めコントロールする手助け】【周囲のサポートを強化する働きかけ】の心理的支援から【暴力体験を今後のケアへ繋げる内省の促し】の教育的支援へ移行していた.
結論:心理的支援から教育的支援への移行は,感情のコントロールを支え,二次被害の予防に重きを置いたプロセスであった.また,言語的暴力被害に対する支援体制の確立も今後の課題であると考えられた.