応用統計学
Online ISSN : 1883-8081
Print ISSN : 0285-0370
ISSN-L : 0285-0370
交互作用要素に基づく多特性実験データの要因解析
宮川 雅巳
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 21 巻 1 号 p. 27-36

詳細
抄録

多数の特性と多数の因子を取り上げる実験の解析で,要因効果を整理して記述する一方法を提案する.この方法は,特性間の相反関係と,それがどの要因効果によって引き起こされているかを把握するのに適している.さらに,処理条件間の優劣の半順序関係がある程度得られる.まず,特性間の類似性や処理条件間の類似性を計るために,広津(1980)の交互作用要素を利用する.次に,この交互作用要素から定まる類似度行列より主座標分析を用いて,特性の並べ換えと処理条件の群分けを行う.この結果をもとに最終的に特性と因子水準の交互作用グラフを作成する.実例を通してこれらの手順を説明する.また,M技法を用いた主成分分析との関係から本方法の妥当性を示す.

著者関連情報
© 応用統計学会
前の記事 次の記事
feedback
Top