抄録
協創による地域創生は喫緊の課題である。しかるに日本で当該交錯領域の<場に土着の研究(Indigenous research)>は皆無である。本論は地方創生と起業家との関係について場概念により論究を進めた。結果、馴染みの正統概念である<惣>の妥当性が高いとの結論に至った。また、創新の為には新たな出逢いが必要であるが、二句分別論理では出逢いを説明できないことを明らかにした。日本の<運><偶然><縁起><邂逅>という概念ならこれらを説明できる。地方創生には、友愛経済による与贈循環の場すなわち<惣>を形成することが肝要であることを提示した。