発達障害研究
Online ISSN : 2758-9048
Print ISSN : 0387-9682
発達障害のある高校生への個性に応じた支援
民間機関が担える役割と事例紹介
野口 晃菜宮野原 勇斗高崎 翔太
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 41 巻 1 号 p. 46-56

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抄録
発達障害のある高校生支援においては,1いじめ・不登校・二次障害などの複雑な問題を踏まえた支援,2ポジティブな自己理解を進めるための支援,3特に就労支援については実際に体験をすることによって自己理解を促す支援が重要であるが,すべてを高校のみで実施することは難しい.民間機関の運営する通信制高校や放課後等デイサービスなどの支援機関を活用することにより,発達障害のある高校生への多様なニーズに応えることができる可能性がある.本稿では株式会社LITALICOにおける高校生支援の事例として,予備校に通うためのステップを支援した事例,ゲームづくりを通して自らの目標を見つけ学習に意欲的になった事例を紹介した.一方で,地域・ 情報・経済的格差等の理由により利用困難な生徒もいることを踏まえ,支援を必要としている高校生へ確実に支援を届けるための仕組みの構築が必要である.
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© 2019 日本発達障害学会
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