抄録
近年,保育所・幼稚園と小学校との連携において,情報の引き継ぎや活用が適切になされていなかったり,小学校側が求める情報が得にくかったりという実態が浮かび上がっている.情報を伝える側である保育所・幼稚園と,情報をもらう側である小学校とでは,子どもについて求めるべき姿が違うことから,保育者が持つ小学校に引き継ぐ情報についての意識調査を行った.調査の結果,保育者は子どもの定型発達に基づいて評価を行っており,担当間によって子どものとらえ方における意識に違いがあること,また,引き継ぐ情報に関しては集団生活にかかわる内容を伝達したいと考えていることが明らかになった.今後の園内における学年や担当間を越えた情報共有のあり方において,共通認識や気づきの視点を共有する支援体制づくり,保育所・幼稚園と小学校との間における双方向の情報伝達の必要性を指摘した.