発達障害研究
Online ISSN : 2758-9048
Print ISSN : 0387-9682
発達障害と性暴力被害
実態とリスク要因および求められる支援
岩田 千亜紀
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2023 年 45 巻 2 号 p. 112-121

詳細
抄録
近年の研究結果から,障害のある人たちは障害のない人たちに比べて,性暴力被害に遭うリスクが高いことが明らかになっている.しかし,発達障害児者の性暴力被害については,研究が非常に乏しいため,いまだに明らかになっていない. 発達障害児者への性暴力被害は,個人の属性を超えて,マイクロシステム,メゾシステム,エクソシステム,マクロシステムといった複合的な要因によって生じている.そのため,発達障害児者への性暴力を予防するためには,エコロジカルモデル的アプローチを踏まえた対策を講じることが必要である. さらに,性暴力被害に遭った障害児者への支援についても,多くの課題が存在している.障害のある性暴力被害者への相談支援体制の整備や司法制度の見直し,発達障害のグレーゾーンの被害者に対する被害者支援制度の整備等,適切な支援策を構築することが求められる.
著者関連情報
© 2023 日本発達障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top