日本醸造協会誌
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解説
のど越しセンサーの開発
金田 弘挙
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2011 年 106 巻 1 号 p. 9-18

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抄録

品質が向上し,いわゆる欠陥のある商品というのは少なくなった。そこで注目されているのは,人の感覚によって呼び起こされ,それによって支配される感情,欲望などといった感性の世界である,感性は,こころ(感情・記憶)でもあり,からだ(反射・運動)でもある。感性刺激に対し言葉によってかたられる官能評価はもちろん大切ではあるが,ヒトの脳や体の部位にどのような応答が現れるのか近年様々な研究が行われている。筆者は,ビールの「のど越し」という,それまで官能的に表現されていたものの混沌としていた感覚に果敢に取り組み,客観的にこれを計測する技術を開発された。ビールにとどまらずその研究の価値は広がっており,新たな分野を開拓している。

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© 2011 公益財団法人 日本醸造協会
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