2017 年 57 巻 3 号 p. 41-46
大伏在静脈–大腿静脈接合部(SFJ)が20 mm以下の大伏在静脈に対する波長980 nmレーザーによる血管内焼灼術(EVLA)215肢を対象とし,SFJが10~20 mmのL群(77肢)と10 mm未満のS群(138肢)の手術成績を比較検討した。レーザー出力,LEEDはL群が高値であった。術後EHITの発生率,術後の再疎通率,再手術率に差はなく,SFJが15 mmを超えた6例においても,術後に全例10 mm未満に縮小した。SFJ拡大例に対しても,EVLAの成績は良好であり,やや高出力で焼灼することで,かならずしも高位結紮を併用することなくEVLAが可能と考えられた。