抄録
近年,伝送線路の高密度化が進み,隣接する信号線に発生する遠端クロストークの問題が深刻化している.本研究室では,信号の傾きを緩やかにすることで遠端クロストークを低減する手法が提案されている.本手法は,信号の傾きをクロック周波数に応じて自動制御する回路をLSIの出力バッファに組み込むことで実現している.これまでに,信号の傾きを緩やかにする回路(スルーレート可変回路)の提案,動作確認,さらに,制御信号の生成方法の提案を行った.本研究では,クロック周波数に応じたスルーレートのリニア制御を行うためにスルーレート可変回路の最適設計を行い,シミュレーションによる動作確認を行った.