脳神経外科ジャーナル
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特集 脊髄・脊椎外科の基本とfrontier
胸椎外傷および変性疾患に対する手術, 特に胸膜外到達法について
西浦 司伊丹 尚多大西 学大塚 真司日下 昇荻原 浩太郎
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2014 年 23 巻 6 号 p. 476-483

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抄録
 支持性の破綻した胸椎椎体骨折や脊髄を前方より圧迫する胸椎変性疾患に対しては, 脊髄を圧排せず必要十分な術野が確保できる胸椎前方到達法は重要な手術選択肢である. しかし, 近年の脊椎後方インスツルメントの発達に加え, 脊椎への到達の容易さから後方手術が選択されることが多くなり, また, 前方到達法は不慣れな点と侵襲の大きさが強調されて, 広く行われていない. しかし, 後方到達法のみでは対処できないケースも少なくなく, 脊椎外科医にとって胸椎前方到達法は避けて通れない術式と考える. われわれはこれまで100例余りの胸椎前方到達法を経験し, 前方からは主に胸膜外到達法を行ってきた. 本稿ではその基本手技を提示し, 前方到達法の意義について概説する.
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© 2014 日本脳神経外科コングレス

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