日本教科教育学会誌
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ひとり歩きの理科学習研究(1) : 理解の姿の追求
樋口 大良
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1977 年 2 巻 1-2 号 p. 33-40

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抄録
子どもたちが,"わかった"というのは,どういう状態の時かを調べるために抽出児(N君)にワイヤレスマイクを取り付け,授業中に何を考え,何をし,だれとかかわったかを記録した。それを整理していくうちに,次のようなことがわかってきた。1.子どもたちは,学習して得たものを,映像として記録する。2.何かを質問された時は,頭の中に映像を思いうかべて,その映像と比較して判断する。3.従って,映像を詳しく覚えておればおるほど,ていねいな説明ができる。だから,理解の深さと,映像の細かさは,同じことを意味すると思われる。4.映像の細かさは,学習中,何人かの仲間とかかわりあう中で作られていく。本稿は,このうちの1,2,3について報告する。
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© 1977 日本教科教育学会
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