抄録
Sauvé-Kapandji法後に外側型変形性肘関節症が進行し,人工橈骨頭置換術を施行した1例を報告する.症例は67歳男性,64歳時に右遠位橈尺関節症に対し,Sauvé-Kapandji法を行った.その後,右肘痛の増悪あり,65歳時に右変形性肘関節症に対し,遊離体・骨棘切除形成術を行った.伸展時痛や回内外時痛は改善したが,67歳時に手掌をつく動作や回内外時の右肘外側痛が再燃した.腕橈関節ブロックテストは陽性であった.X線,CTでは腕橈関節の橈骨頭関節面の陥凹を認め,2年間で進行していた.外側型変形性肘関節症に対し,人工橈骨頭置換術を行った.術後すぐに肘外側痛は改善した.術後1年での短期成績は良好であったが,Sauvé-Kapandji法後のone bone forearmによる腕橈関節の軸圧の増大が一因と考えられ,長期の経過観察を要する.