抄録
上腕骨遠位coronal share fractureに対し,buttress plateを併用して治療を行った症例の治療成績を調査した.対象は5例で,男性2例,女性3例,平均年齢は44歳であった.骨折型はDubberley分類で,1B1例,2A1例,2B2例,3B1例であった.これらに対してlag screw固定に加えて前方buutress plateを併用しての手術加療を行った.全例転位無く骨癒合が得られ,治療成績は最終経過観察時平均肘関節可動域が伸展-11° ,屈曲135° で,MEPSは平均94点であった.本法はscrew単独よりも強固に骨片を固定できるため,本骨折に対する内固定として,有用と考えられた.