日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: P2-172
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学術講演集原稿
東南アジア熱帯雨林における種子サイズと実生の生存戦略の関係
*米山 仰市栄 智明
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抄録

 東南アジアの熱帯雨林に優占するフタバガキ科の樹種は、その多くが大型種子を持ち、休眠せずに散布後すぐに発芽することが知られる。しかし、実際の種子サイズには大きな種間差がある。本研究は、東南アジア熱帯雨林で大型種子を持つことの意義を検討することを目的として、マレーシア・ランビル国立公園に生育するフタバガキ科3属14種の種子サイズや発芽1ヵ月後の苗の乾燥重量、葉の硬さ、総フェノール濃度、縮合タンニン濃度を調査した。その結果、種子サイズは発芽1ヵ月後の苗の乾燥重量や葉の枚数、葉面積などと有意な正の相関を持った。つまり種子サイズが大きいほど大きな初期成長を示した。また、大型種子を持つ樹種ほど、明るい環境に種子を散布していた。種子サイズは葉の防御特性とも関係性が強く、種子サイズが小さいほど総フェノールや縮合タンニンなどの化学的防御が、種子サイズが大きいほど葉の硬さやLMAといった物理的防御が強かった。つまり、種子サイズはフタバガキ科樹種の実生の生存戦略に大きく影響しており、種子サイズに応じて成長や被食防御特性を変化させていた。

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