2006 年 2 巻 1 号 p. 82-88
2003年7月に,J大学病院における医師と看護師の緩和医療に関する意識を調査した。調査表は計1814名に配付し,医師36.4%,看護師82.4%を有効回答として分析した。大学病院の緩和医療の大きな役割は,対象疾患の限定なく,患者の抱える全人的苦痛を早急に緩和することにあった。緩和ケア病棟をもたない大学病院において,緩和ケアチームは必要かつ有用であり,コンサルテーション活動は学習ニーズの高い医師・看護師の緩和医療における専門的知識・技術の学びにつながると考えられた。また,地域医療機関との連携によりがん患者の支援を行うことや,3次緩和ケアに含まれている大学病院の緩和ケアチームとして,今後は卒前・卒後の緩和ケア教育カリキュラムに応じた緩和ケア教育がなされることが課題である。