抄録
【目的】2003年に施行される新学習指導要領においては, 高等学校家庭科として, 2単位の「家庭基礎」を履修する高等学校が多くなると予想される。こうした状況の中で住生活領域の授業でも, 限られた授業時数の中で, 生徒の住生活に対する関心を高め, 実践的な態度を身につけることが求められる。本研究では, 生徒自身が主体的に住生活を身近なものとしてとらえ, 健康で安全な住生活を創造する能力と実践的な態度を育成することを目的とし, 題材構成を試みた。具体的には, 年齢や家族構成によって, 住居に対する視点の重要性が異なることを考慮し, 自分の生涯を3つのライフステージ(一人暮らしの生活, 家族との生活, 老後の生活)に分けて学習内容を考えた。
【方法·結果】授業は, 香川県の高等学校2年生158名を対象に02年1月∼2月に行った。全授業構成は9時間(一人暮らしの生活3時間, 家族との生活3時間, 老後の生活3時間)で構成した。授業を構成するにあたって, 生徒が(1)興味·関心を持つ, (2)知識や考えに気付く, (3)自分なりによく考えることができる, (4)実際の生活に生かしたいと思うという4つの目標を設定した。これらの目標を達成するために, 新学習指導要領で示された住生活における内容を, 各ライフステージの学習内容に取り入れた。さらに多方面から住生活を考えられるように, 家族構成や家族の生活, 経済面, 環境面, 安全面, 余暇の時間などの視点も学習内容に加えた。