日本家政学会誌
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住宅居間の装備要因の色彩に関する調査研究
竹原 広実梁瀬 度子
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1997 年 48 巻 5 号 p. 427-436

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抄録

住宅居間の実態調査を行い, 居住者の属性およびインテリアに対する意識と居間における装備要因の色彩との関連を検討した結果, 次のような知見が得られた.
(1) 居間に使用されている色彩は, 設計計画的な要因である壁や床には限られた色彩が用いられており, 一方ソファ, カーテン, クッションといった装備要因には多様な色彩が用いられていることが明らかとなった.
(2) 居住者のインテリアに対する意識については, インテリアに対する関心は全体的に高いものの, 現在の居間が自分の好みでないとするものは約半数を占める. また年齢が若くなるにつれて, 自分の好みのインテリアがつくりだせていない者の割合が多くなる傾向が認められた.
(3) カーテンの色彩は壁を基準として選択されており居住者の好みが表れにくく, 一方, ソファの色彩は個人の好みが生かされやすく, 年齢が若いほど多様な色彩が用いられている. また, 高年群では各要因問で同系の色相が多く用いられ, 居間の主な装備要因を同系の色相で揃えようとする傾向が他の年齢群より強いことが明らかとなった.

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