抄録
健診時は,対象者個人および職場のストレス評価を行うには良い機会である。調査を行うに当たっては,調査目的を明確にし,測定対象を決定する。事業者および労働者に調査の意義を十分に理解してもらうようにする。調査結果を踏まえた対策を準備しておく必要がある。調査の施行および調査項目の選考に当たっては,調査によるコスト・短所を検討しておく。信頼性と妥当性の確認された既存の調査票を活用することが一般に求められる。労働者のストレスに対する知識を確認・向上する等の目的でクイズ形式の調査を試みることもある。調査は産業保健スタッフと共同して行い,有効に活用するようにする。