総合健診
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第51回大会
日本総合健診医学会 第51回大会・共催シンポジウム2 心電図自動診断~次世代の総合健診にどう活用するか~ 健康診断における心電図自動診断の課題 とくにミネソタコードのQ波と両立しないコードについて
和田 高士
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 50 巻 6 号 p. 583-591

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抄録

 健康診断の心電図検査では、自動診断機能を有した心電計が用いられることが多い。その診断としてミネソタコードが利用される。冠動脈疾患、心筋症などでQ波が現れやすく、臨床現場では重要視される。健康診断ではそのような症例は数少なく、むしろ生理学的・位置変化によるQ波のほうが多い。病的な場合は関連する複数誘導でQ波が出現しやすい。ミネソタコードは単一誘導でのQ波のみの所見であるため、偽陽性が多くなる。したがって、Q波に関するコード別に重症度の評価を行うことは限界がある。本稿では健康診断における心電図自動診断の課題、とくにQ波と、ミネソタコードで定められている両立しないコードについてとりあげ、心電図自動診断の観点からの対策について報告する。

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© 2023 一般社団法人 日本総合健診医学会
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