わが国における糖尿病患者数は1,000万人を超え、ほぼ同数の予備軍(耐糖能異常)が存在すると推計されている。糖尿病の診断は血糖値を測定することによって行われ、多くの臨床データより、その基準値が決められている。2型糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法であり、これに加えて薬物療法を行う。最近、糖尿病治療薬の開発が急速に進み、経口糖尿病薬は9種類となった。また、糖尿病性腎症に対する有効性のエビデンスを有する薬剤は、長い間ACE阻害薬とARBの2剤のみであったが、最近、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬、さらには非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬の有効性を示すエビデンスが生まれている。
本稿では、日本糖尿病学会から発刊された糖尿病治療ガイド2024と糖尿病診療ガイドライン2024より、最近のエビデンスに基づいた糖尿病および糖尿病性腎症の診断と治療について解説する。