総合健診
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特定健診・特定保健指導の効果的な進め方
中村 正和増居 志津子堀井 裕子西村 節子木山 昌彦小西 正光
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2008 年 35 巻 2 号 p. 259-267

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抄録

2008年度からメタボリックシンドロームに焦点を当てた特定健診・特定保健指導の制度が導入されることになった。今回の新しい健診制度は, これまでの健診・保健指導に比べて, 保健指導により重点を置き, 個別性を重視した結果を出す保健指導を目指している。この新しい健診制度の導入にあたり, 効果的な保健指導を実施するには, 1) 行動科学に基づいた指導, 2) 健診当日の働きかけの重要性, 3) ITの活用, 4) 喫煙者への禁煙の働きかけ, 5) ポピュレーションストラテジーとの連動, などがポイントとなる。特に健診当日の働きかけは重要である。健診に向けて生活習慣改善の動機が高まりやすく, 健診当日は生活習慣を見直す良い機会となる。これまで健診と保健指導は日を別にして実施されることが多かった。今後は, 受診者全員に働きかけが可能でかつ効果の出やすい健診当日から保健指導を始めることが重要であり, このことは保健指導の効果や実施率の向上につながるものと期待される。そのためには健診の実施方法に工夫が必要である。次に, 喫煙は独立した動脈硬化性疾患の危険因子であるだけでなく, メタボリックシンドロームの発症のリスクを高めることも明らかになってきている。メタボリックシンドローム対策において喫煙は避けて通れない問題であり, 特定健診・特定保健指導をはじめ広く健診において喫煙者に対して禁煙の働きかけを行うことが重要である。最後に, ハイリスクストラテジーと合わせて, ポピュレーションストラテジーのための効果的な方法論の開発と普及を進めることが大切である。

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