耳鼻と臨床
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原著
スギ花粉症治療における患者中心の薬剤選択の試み
河本 光平坂口 麻理子島野 卓史宮本 真馬場 奨高田 洋平濱田 聡子河内 理咲尹 泰貴林 佑伊子朝子 幹也友田 幸一
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2013 年 59 巻 6 号 p. 260-274

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抄録

スギ花粉症の患者に対して第 2 世代抗ヒスタミン薬を問診表を用いて選択させた報告では患者満足度はのきなみ高く、患者参加型医療は満足度を向上させ、ひいてはアドヒアランス向上につながることを示唆している。今回われわれは、スギ花粉症の診断から薬剤選択までの作業に患者が参加できるような問診表を作成し、2011 年のスギ花粉症に対して使用し、アンケート調査も行った。実際に鼻アレルギー診療ガイドラインどおりに薬剤が処方されたのは約 55%の患者であった。41.2%の患者はガイドラインの重症度分類を認知しており、35.3%の患者は重症度に応じて推奨薬剤が異なることを知っていた。 64.7%の患者は自分で薬剤を選択できてよかったとした。総合的な満足度では「やや満足」、「満足」以上で 100%という評価であり、このような薬剤自己選択式問診表はスギ花粉症患者の満足度を向上できることが示唆された。

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© 2013 耳鼻と臨床会
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