耳鼻と臨床
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症例報告
鼻内内視鏡手術で摘出し得た篩骨洞原発眼窩骨腫の 1 例
渡邊 毅
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2020 年 66 巻 3 号 p. 62-67

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抄録

眼窩骨腫は一般的に発育が緩慢で自覚症状に乏しいが、隣接する眼窩を圧迫すると複視や眼球突出などの眼症状が起こり得る。今回、眼窩内に進展し眼球運動障害を来した左篩骨洞原発の眼窩骨腫を鼻内内視鏡手術により摘出し得たので報告する。症例は 80 歳、男性。受診 1 年前から複視を認めた。副鼻腔 CT で左前篩骨洞から眼窩にかけて 2 cm 程度の均一な高吸収域を伴う表面平滑な腫瘤を認め、MRI で内直筋との連続性がないことが確認できた。内視鏡的に鼻内からナビゲーションシステムを併用し、腫瘤を一塊にして摘出した。内直筋は温存でき、眼窩紙様板骨欠損部は下鼻甲介骨を用いて鼻内より再建可能であった。術後は組織学的に骨腫の診断で、複視は改善した。眼窩骨腫に対する手術では顔面切開アプローチなどの侵襲の大きな方法も挙げられるが、CT・MRI での眼窩内の腫瘤と内直筋の関係を確認し、ナビゲーションシステムで切除範囲を最小限にすることで、侵襲が小さい内視鏡下アプローチの手術適応の拡大が図れると考えている。

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