耳鼻と臨床
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症例報告
Draf type Ⅱb 手術で治癒した前頭洞真菌症例
車 哲成有元 真理子楊 鈞雅川出 由佳小川 徹也藤本 保志
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2024 年 70 巻 4 号 p. 177-186

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抄録

副鼻腔真菌症は、前頭洞に発生することは極めてまれである。前頭洞は前頭蓋底に位置し、眼窩と近接するため、慢性非浸潤性前頭洞真菌症でも手術により真菌塊を除去し前頭洞を開放することが必要である。前頭洞は解剖学的な位置と形態から真菌塊を取り除くのが難しい部位である。さらに術後の前頭洞口の狭窄による真菌症再発の可能性もあり、手術法については術前に十分に検討される必要がある。今回われわれは、右前頭洞に発症した副鼻腔真菌症に対して Draf type Ⅱb 手術で治療した 71 歳男性のまれな症例を経験した。前頭洞真菌症では、手術前の画像診断で前頭洞に対する手術法を検討し、前頭洞底の骨を適切に削開して真菌塊を完全に摘出することが、再発を防ぎつつ病態を確実に治癒させる有効な手段と考えられた。

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