抄録
1974年から1985年までの12年間に琉球大学医学部耳鼻咽喉科で一次治療が施行された口腔癌患者104例の進行度, 治療法および治療成績について分析した. 口腔底癌では, 他部位に比較して初診時すでに進行例が多く, 早期より頚部リンパ節転移例が多く存在した. 治療は放射線療法および化学療法が主体に行われたが, 5年粗生存率は頬粘膜癌が50% (n=13), 舌癌が45% (n=53), 硬口蓋癌が20% (n=15), 口腔底癌が11% (n=19) であつた. 死因は局所再発および局所コントロール不能例が多く80%以上を占めており, 保存的療法適応群と手術療法適応群を識別し, 症例に応じた治療方針を確立することが重要と考えた.