抄録
車載など高い信頼性の要求される用途に向け,CoC(Chip-on-Chip)パッケージ技術を開発した。CoC接合プロセスとしては,Auスタッドバンプと電解Auめっきバンプを組み合わせたAu–Au熱圧着法を適用した。EBSP法による結晶粒観察などから接合メカニズムの推測を行ったうえで,これらの接合系においてArプラズマ処理が接合性に与える影響について,AFM,ESCA法を用いた分析により明らかにした。また,接合プロセスが接合部直下のオンチップ多層配線やトランジスタの機械的・電気的特性に与える影響について,テストチップを用いた評価で明らかにした。最後に,マイクロコンピュータチップ上にメモリチップを接続したCoC構造パッケージを試作,信頼性試験を行い,良好な結果を得た。