抄録
今日の携帯電話に見られるように電子機器がますます小型化し,プリント配線板(PWB)にもより微細なものが求められている。さらに,この微細化への要求に加え,新しいパターン設計と電子部品の搭載技術は共に開発されなければならず,より正確な位置決め精度の重要性が増してきている。例えば,PWBのフレキシブル基板の多層化設計の統合へ進むなかで,配線幅が25 μmへと向かっている。本研究の目的は,PWBの正確な自動測定技術のニーズに答えることにある。従来のパターンマッチングによる画像処理検査や光学顕微鏡方式などの複雑な測定技術が必要であったが,われわれはこれらの自動測定技術にとって代わる新たな設計による測定法を確立したものである。今回の報告では,検査を行うためのプローブ形状と精度向上のための補正方法を示し,実験により150 μmまで細くしたPWBの欠陥を5%以内の精度で測定できることを示した。