エレクトロニクス実装学会誌
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特集/ 3次元実装技術の現状と展望
2015年に向けた3次元実装技術
宇都宮 久修
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2012 年 15 巻 2 号 p. 126-131

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抄録
3D集積パッケージは半導体とパッケージ用サブストレートのギャップを埋める技術のキイトピックスのひとつである。3つの主要なアプローチがあり,半導体産業,パッケージング産業およびプリント配線板産業で,材料メーカ,設備メーカ,大学および研究機関を含めた研究開発活動が行われてきた。最も微細な配線とビアピッチを提供できるのはシリコン貫通穴(TSV: Through Silicon Via)を用いたシリコンインターポーザである。しかし,製造コストはウェハサイズとビア形成プロセスおよび金属被覆プロセスにより限界があり,非常に高額のままである。ガラスインターポーザは2番目の解決策であり,25 μm径の貫通ガラスビア(TGV: Through Glass Via)を200 μm厚さ以下のガラス材料に形成できる。経済的なTGV製造プロセスはコンソーシアムで研究開発されており,2年から3年先には大量生産が開始される見込みである。ガラスインターポーザのモチベーションは,既存のLCDパネル製造工程や,大量生産に適したリールツーリールプロセスにより,シリコンインターポーザより安価なコストで製造できることである。最後の解決策は,プリント配線板メーカにより提供される能動部品や受動部品を有機樹脂サブストレートに内蔵するもので,この技術はすでにヨーロッパ,日本,韓国および台湾で量産が開始されている。
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© 2012 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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