エレクトロニクス実装学会誌
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樹脂埋め込み型高周波MCMへのSTO薄膜容量内蔵プロセス技術の検討および周波数特性
山田 宏治山下 喜市
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2001 年 4 巻 7 号 p. 590-596

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抄録

樹脂埋め込み型高周波MCMへの搭載を可能とするSTO (SrTiO3) 薄膜容量プロセス技術の検討ならびに試作した容量の高周波特性評価を行った。その結果, (1) 樹脂界面接着力は真空中での樹脂硬化処理およびCu基板にPdあるいはAlを被膜 (膜厚200nm) することにより, Cu基板に対して約6倍に向上し, 基板からの樹脂はく離を防止できること, (2) 樹脂多層膜上に膜厚200nmのSTO薄膜容量を形成でき, 比誘電率35, 容量密度1400pF/mm2で3GHzまで平坦な周波数特性が得られることを確認した。また, (3) 特性改善にはSTO膜質の改善や寄生インダクタンスの低減が必要であることを明らかにした。今後はMCMトータルプロセス中でSTO薄膜容量の特性向上を図っていく。

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