電解銅箔は, (100) 上でマクロステップの沿面成長により成長する。ゼラチンのみを加えた電解銅箔は (111) 配向であり, 三角錐型の結晶である。またCl-のみ, ゼラチンとCl-を加えた電解銅箔は (110) 配向であり, 三角柱型の結晶である。いずれも (100) 上で成長しているマクロステップが存在する。電解銅箔は (100) で沿面成長することより, (111) 配向では基板と斜め方向に, (110) 配向では垂直方向に成長する。そのため断面組織は, (111) 配向では結晶粒が不連続な粒状結晶, (110) 配向では結晶粒が上下方向に連なった柱状結晶となる。また表面粗さは (111) 配向では小さく, (110) 配向では大きくなる。