抄録
キシメジ科のキノコ類を異なる温度に貯蔵し鮮度判定, 官能検査, 呈味成分等の分析を行い, 以下の結果を得た.
(1) エノキタケ, ハニーエノキ, ハタケシメジは25℃貯蔵で10日前後, 15℃で20日前後, 5℃で60日前後, ニオウシメジは, 5℃と25℃では10日, 15℃で25日貯蔵可能であった.
(2) いずれのキノコにおいても貯蔵による水分, 廃棄率, 伸長率, 色調の変化が見られなかった.
(3)いずれのキノコにおいても貯蔵により官能検査, 核酸, 5'-ヌクレオチド, 遊離糖・糖アルコール, 有機酸量に大幅な変化は見られなかった.
(4)ハタケシメジの15℃貯蔵とニオウシメジの各貯蔵温度について遊離アミノ酸量の増加が認められた.