2023 年 98 巻 6 号 p. 319-323
Heterostemma alatum はインドとネパールから記載さ れたが,後の文献における花形態の記載には不一致が見られる.そこで,文献の記載と標本の調査を行ったところ,本種の花冠裂片には,極狭タイプと幅広タイプ,さらに中間的なタイプがあることが明らかとなった.また,今回,アッサムから標本を採取したが,生の状態の副花冠裂片の先端には毛束が確認でき,これまでの記載にはない特徴である.この毛は脱落しやすく,これまで見過ごされていたことが明らかとなった.