Mechanical Circulatory Support (MCS) は心原性ショックに対する救命手段として使用される.使用実績の長い大動脈内バルーンパンピング(IABP)や経皮的心肺補助(VA-ECMO)に加えて,近年導入されたポンプカテーテル(Impella®)が主要なMCSデバイスである.これらを組み合わせることでショック患者の,1)左心・右心の減負荷,2)全身灌流による臓器への酸素供給,3)適正な肺循環,を迅速に達成し,心原性ショックの原因の検索と治療を行うことでMCSを離脱することが治療の目標となる.本稿では,各病態に応じたMCSの選択から,装着手技,MCSの離脱に至るまでの管理について解説する.