抄録
耐糖能試験における血漿グルコースと血清インスリンの上昇に対するポリデキストロース摂取の影響を,日本人の男女(年齢22~49歳)を被験者として検討した。耐糖能試験の糖質源として,50gのグルコースもしくは50gの炭水化物に相当するパンを用いた。糖質摂取による血漿グルコースと血清インスリン濃度の上昇は,ポリデキストロース摂取により抑制される傾向を示した。試験における血漿グルコース濃度の上昇曲線の面積は,ポリデキストロース摂取により,グルコースを糖質源とした場合に28%,パンを糖質源とした場合に35%減少した。これらの結果より,ポリデキストロースは炭水化物のグリセミック指数を低下させる可能性が示唆された。