抄録
遠心ポンプを用いた左心バイパス症例での,抗血栓性回路の有用性について検討を行った。対象7例中,非抗血栓性回路を5例,抗血栓性回路を2例に使用した。1993年4月より抗血栓性回路を導入し,出血防止および凝固機能維持を目的に選択的に使用した。ACTは,非抗血栓性回路では250±20秒,抗血栓性回路では170±10秒で維持した。出血傾向を呈した2例において出血量の減少を認めたが,血小板数は低値で推移した。他の凝固因子との関連は判断し兼ねたが,ACTをより低値で管理し得たことが出血量を軽減でき,有用性が示唆された。