体外循環技術
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体外循環低侵襲化への検討
又吉 徹森田 雅教柴野 豊彦平林 則行稲垣 利紗落合 亮一小林 紘一申 範圭四津 良平
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2003 年 30 巻 2 号 p. 100-103

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抄録
今回,体外循環の低侵襲化を目的として,開心術での閉鎖型回路の使用と,サクション血を直接回収しないことが可能であるか検討した。対象は1本脱血の冠動脈バイパス術(CABG),ポートアクセスによる僧帽弁形成術(PA-MVP),2本脱血の僧帽弁置換術(MVR)の各5症例である。閉鎖型回路が使用可能であるかの検討として脱血回路に混入する気泡の大きさを測定した。1本脱血のCABG,PA-MVPでは40μm以上の気泡は検出されなかったが,2本脱血のMVRでは脱血時に40μm以上の気泡が多数検出された。次にdideco社製D903を用いてサクション血を心内貯血槽部に回収しその量を測定した。貯血量はCABGで454±125mL,PA-MVPで685±221mLであったが,MVRでは静脈貯血槽の最低血液レベル維持が困難となり計測できなかった。よって,CABGとPA-MVPでは,閉鎖型回路の使用と出血を自己血回収装置で回収することが可能であることが示唆された。しかし,安全性などを考慮すると,脱血回路での気泡除去方法,循環血液量の調節法,サクション血の処理方法などの開発を行わなければならない。
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© 日本体外循環技術医学会
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