日本教育工学会論文誌
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コンピュータ・ネットワークによる作文教育変革の可能性
杉本 明子
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2004 年 28 巻 2 号 p. 119-129

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抄録

本論文は,コンピュータ・ネットワークを用いた作文教育実践に関する研究・報告を概観し,コンピュータ・ネットワークが作文教育においてどのように用いられてきたのか,そして,従来の作文教育をどのように変えることができるのかについて考察した.その結果,協同学習,生徒と教師の関係性とコミュニケーション・パターン,文章スタイル,機能的学習環境,評価方法,コミュニティヘの参加などの点において,コンピュータ・ネットワークを利用した実践が従来の作文教育を変革する可能性を秘めていることを明らかにした.また,コンピュータ・ネットワークの作文教育への効果に関して,学校,カリキュラム,教師,生徒などの社会文化的状況を考慮に入れて組織的な研究を行っていく必要性があることを指摘した.

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© 2004 日本教育工学会
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