2005 年 28 巻 suppl 号 p. 45-48
本研究の目的は, 英語学習に対する自己効力感が, 英語学習方略使用の発達的変化に及ぼす影響について検討した.被験者は, 大学生629名であった.質問紙として, 学習動機づけ方略測定尺度(motivated strategies for learning questionnaire [MSLQ])から自己効力感を測定する項目を用いた.英語学習方略に関しては, 久保(1999)が作成した英語学習における学習方略使用尺度22項目を用いた.そして, 自己効力感が高い学生を高群, 低い学生を低群とし, それぞれの群における中学時期の英語学習方略使用と現在の英語学習方略使用を比較した.その結果, 自己効力感が, 中学時期から現在の英語学習方略使用の促進に重要な役割を示すことが明らかとなった.