2006 年 30 巻 Suppl. 号 p. 173-176
本研究では,大学で企画されたパーソナルコンピュータ実用講座で募集された,10〜60代の受講生22名を対象者として,同一教材を元にした講座の実践記録と事後の質問紙調査から,教科教育としての情報教育とは異なる環境での講義・実習の内容と,進め方の問題点を検討した.技能水準の特定が不可能な状況下ではあったが,検討の結果,機器利用に関する恐れや切迫感を基盤とした学習意欲は,講義内容と実務的な作業手順内の操作との関連づけを阻害し,受講の効果を自身が感じられない事態にさせる,等の問題点があることを示すことができた.