2008 年 31 巻 Suppl. 号 p. 29-32
効果的な安全教育を実施するためには,人間の行動特性を情報認知の観点から階層的に考察する必要がある,RASMUSSEN(1986)は,エラーの発生をスキル(S),ルール(R),知識(K)の3つのレベルからなる行動階層モデルで説明した.本研究では,理科実験講義用安全教材の内容を分類して学習項目のSRK分布を調べ,さらにアンケートにより学習項目に対する学生の印象の強さの平均をSRK別に導出した.その結果,制作された教材は,3つのレベルの学習内容をバランスよく含み,また学習者も各レベルの項目を実験の各段階で重視するレベルを適合的に調整していることも示唆された.