抄録
本研究は,へき地・離島地区の教師によるコンピュータとテレビ会議の利活用の意識と実態を,都市部の教師との比較を通して明らかにすることが目的である.具体的には(1)授業内外でのコンピュータ活用の実態,(2)テレビ会議利用の実態とそのニーズ,について,へき地・離島地区と都市部の教師と比較した.結果として,コンピュータ利用については学校でも授業外においては,利用に差が見られないが,授業においては,教材提示,情報検索や表現上の道具として子どもに利用させる場面において,へき地・離島地区の教師のほうが都市部の教師よりもよく利用していることがわかった.また,テレビ会議の利用経験についての差は見られなかったが,へき地・離島地区の教師のほうが都市部の教師よりも肯定的な評価をしており,特に総合的な学習の時間や離れた学校との共同学習,職員研修や他校の教師との打ち合わせおいて,より活用したいと考えていることがわかった.