日本教育工学会論文誌
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2008年4月に行われた全国学力・学習状況調査結果の正準相関分析
中川 博満
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2010 年 33 巻 4 号 p. 393-400

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抄録

2008年4月22日に全国の小中学校で一斉に「平成20年度全国学力・学習状況調査」が行われた.本研究では,公表された都道府県ごとの学力と学習状況に関する調査結果と,この調査とは別の統計から抽出した様々な社会構造を表すデータを使って正準相関分析を行った.その結果,社会環境や家庭環境などの社会構造が総体として,子供達の様々な力の基となる学力,規則正しい生活習慣,学習への取り組み姿勢などに大きく影響していることが示された.即ち,子供達が様々な力を身に付けるには学校だけでなく,社会環境や家庭環境などの社会構造の改善が必要と思われる.そして,これらの社会構造自体の改善や整備としては,地方の過疎や疲弊と大都市への過度の資源集中を抑制し,日本全体の調和を図ることが,子供達の教育という視点からも大切である.

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© 2010 日本教育工学会
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