日本教育工学会論文誌
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実演効果における動作の表現容易性と動作・意味間の連合の影響
加地 雄一仲 真紀子
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キーワード: 実演効果, 手話, 記憶, 動作, 身体
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2010 年 34 巻 Suppl. 号 p. 117-120

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抄録

指示文を実演して覚えると,実演しない場合に比べて記憶成績が向上することが知られている(実演効果).指示文を実演して記銘する課題を被験者実演課題(SPTs)という.本研究の目的は,実演効果が生じる条件を明らかにすることである.本研究では記銘材料として手話の動作を文章化したものを用いて,手話の動作を参加者に実演してもらう課題を実施した.参加者は大学生30名であった.実験の結果,(1)項目間の関連づけが難しいこと,(2)実演する動作それ自体が覚えやすいこと,(3)動作と意味が確立されて連合されていることが,実演効果の生起に必要な条件であることが示唆された.

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© 2010 日本教育工学会
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