2012 年 35 巻 4 号 p. 389-398
本研究では,複数台の端末で1つの仮想空間を共有できるオリジナルの仮想現実(VR)システムを構築し,システムを動作させるために必要なVRソフトウェアを開発する問題解決型演習を実施する.VRソフトウェアの開発環境として仮想現実工房を整備し,この環境でスムーズな演習を実現する開発支援モデルを開発した.開発支援モデルはVRソフトウェアの構造を難易度により7つの層に階層化する.開発支援モデルにより,学生が階層を順番に学習しながらVRソフトウェアを開発できる演習環境が実現された.本稿では,仮想現実工房を活用した問題解決型演習の実施結果によりその効果を確認する.