日本教育工学会論文誌
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発言の自由度を高めたレスポンスアナライザを活用した大学授業の実践と評価(<特集>大学教育の改善・FD)
稲葉 利江子山肩 洋子大山 牧子村上 正行
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2012 年 36 巻 3 号 p. 271-279

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抄録

大学授業において,教員が学生の質問や知識・理解度を確認することは,授業改善を行う上で望ましいが,実際は困難である.本稿では,従来からのミニッツペーパーに加え,リアルタイムに学生の質問・理解度を確認するため,レスポンスアナライザを用いる試みを行った.著者らは,学生の意見の詳細を知ることができるよう発言の自由度を高め,さらに操作に不慣れな学生には受講の妨げとならないよう「投稿・投票機能」をもつ,レスポンスアナライザを開発し,授業実践を行った.質問紙調査の分析の結果,操作に関しては受講の妨げになっていないことを確認し,利用することにより授業への参加および学習の動機づけの向上に有効であることが分かり,システムの授業への導入の有効性を確認した.

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© 2012 日本教育工学会
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